店主の買付け備忘録 vol.7 「3月古物市場+ネットオークション編」

店主の買付け備忘録、第7回は古物市場に参加してきました。

今回はちょっとバタバタしておりまして写真を撮る時間がなく、内容的に薄めなので番外編として初めての【ネットオークション】に参加した様子もお伝えします。

 

川崎 質屋 渡田質店 店主の買付け備忘録

 

 

それではさっそく古物市場の様子から始めます。

 

 

川崎 質屋 渡田質店 店主の買付け備忘録

 

オメガ シーマスター120 Qzです。

シーマスター120は古物市場によく出てきがちですが、だいたいが青文字盤かシルバー文字盤です。

こちらはあまり見かけないアイボリー文字盤です。

いい雰囲気だったので狙っていましたが小傷が全体的に多かったので弱めにヤリをつきました。

手競りの市場では周りの買い手さんに「これは欲しい」オーラを見抜かれると負けることが多いです。

この人はこれを欲しがってるからここまでの金額が来るだろうというのを読まれてしまいますので、下見をしているときにいいなあと思っても、さも興味のないような素振りをするようにしています。

ぼくはまだまだ修行中なので見事に読まれて敗北でした。

 

 

 

 

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ティファニー アトラス ラウンド Qzのシルバー無垢です。

SV925製のケースでかわいらしいんですがお値段もお求め安くてオススメです。

珍しくベテラン時計バイヤーの方に僅差で勝てたので小さくガッツポーズ。

かなり個人的な話ですがこんな時計をサラッとつけている女性はタイプの人が多いです。

ちょっと古いかもしれませんが手首側に文字盤をもってきて時間を確認してほしいです。

 

 

 

 

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今も昔も変わらぬ人気を保っているエルメスのクリッパーです。

なんてこともないといったら失礼にあたりますが、それくらい古物市場では新旧モデル含めてよく見かける一本です。

なんてこともないんですが、この辺の定番商品をさらっと買えるようになってきたらバイヤーとして一人前になってきた証だと思います。

ばっちり負けたのでぼくはまだまだということです。

 

 

 

 

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ロレックスの女物Ref.79160です。

青文字盤はヨーロッパの女性に人気だと聞いたことがありますが日本の女性にもばっちり合うと思います。

青文字盤と言ってもこちらはネイビーブルーって感じですかね。

フォーマルにも普段使いにもシーンを選ばず着用できます。

こちらも珍しくベテランバイヤーの方に6,000円差で勝つことが出来ました。

よっしゃぁ!と言いたい気持ちを抑えてクールにしていたつもりですがおそらく顔に出ていたことでしょう。

 

 

 

 

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タグホイヤーのフォーミュラ1です。

スモールセコンドのデザインがかっこいいですね。

使用感もほとんどなく、箱・保証書も付いた小売りにもってこいの商品でした。

クオーツなので見た目の割に値段もお手頃、勢いよくヤリをつきましたが今度は僅差で負けてしまいました。。

 

 

 

 

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タグホイヤー プロフェッショナル、いわゆるSELシリーズです。

こちらも古物市場で毎回というほどよく見かけますが、よく見かけるということはベストセラーでロングセラーな商品ということでもあります。

ダークグレー文字盤がかっこいいですね。

今までよく見かけるので結構スルーしていたセルシリーズですが、最近めちゃめちゃかっこいいんじゃないかと再認識。

程よいチープ感と無骨なブレス、本来はS/ELシリーズと表記し、スポーツのSとエレガントのELでS/ELということらしいです。

1987年に誕生し、アイルトン・セナが広告塔になり人気爆発したそうです。

ぼくは平成初期世代なので個人的にアイルトン・セナに思い入れは特にないのですが、アイルトン・セナと言えばドラマ「北の国から」を思い出します。

主人公の黒板純が大のセナファンで、セナが亡くなった時に泣いていたので、職場の先輩に「セナで泣いてる唐獅子牡丹」とからかわれ、唐獅子というあだ名を付けられるというエピソード。

最初は意味がよくわからなかったんですが、高倉健さんの「唐獅子牡丹」の一節「背中(せな)で泣いてる唐獅子牡丹」が元ネタです。

まあようはオジサンのダジャレですね。

たしか「’95 秘密」だったかな?

宮沢りえさんがめちゃめちゃかわいいので、見たことない人は北の国からを知らなくてもそれだけで見る価値アリです。

 

 

最後は時計の話題とはかけはなれたどうでもいい話でしたが3月の古物市場はこれにて終了。

ここからは冒頭に書いた通り、はじめての【ネットオークション】に参加した様子をお伝えします。

 

 

 

数年前からその存在をよく聞くようになったネットオークション。

今まで手競りのオークションのみを運営している会社も次々にネットオークションに参入していくようになりました。

そして新型コロナウイルスによってその需要はさらに高くなりました。

誰でも場所を選ばず、ネットさえ通じていればどこにいても買付けをできるので、コロナ禍には最適なツールとなったわけです。

 

そのシステムはいたってシンプル。

設定されたオークション終了時間までに金額を入札していく、まあヤフオクとほとんど同じです。

高値更新されるとメールでお知らせが届いて、いけるとこまで入札していきます。

ヤフオクと同じで終了時間の間際に入札ラッシュがあるのでその時間帯はパソコンの前から離れられません。

 

入札制度と似ていますが、大きく違う点がふたつほど。

まずひとつは入札制度では1回しか入札できないので一発勝負ですが、ネットオークションは競り上がりなので、少額で競り上げていく感じです。

もうひとつは下見会が無いことです。

じゃあ下見はどうするのってことになりますが、画像を見てすべてを判断します。

時計に限らずバッグでも言えることですが、中古業界では下見をせずに買付けをすることはかなりリスキーです。

商品詳細に「未使用品」と記入されていても普通に中古品じゃんってことは当たり前のようにありますからね。

なので下見会がない代わりに商品の画像は細かく掲載してくれています。

それでも機械式の時計は手で触ってチェックしないと分からないこともありますので、個人的にネットオークションは敬遠していました。

 

ひょんなことから今回参加したネットオークションに最近会員登録したので、出品商品を見てみたらちょうど探していた時計があったので参加してみました。

まあ実際に画像を見てみないと分からないと思うので、ご紹介します。

 

 

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個人的に大好きなラルフローレンのサファリ39㎜です。

サイズ展開が45㎜と39㎜があり、45㎜はたまーに見ますが、39㎜はなかなかお目にかかれません。

レアというわけでもないんですが、売る人があまりいないんでしょうか。

これがほしくて今回のネットオークションに参加したようなもんです。

ラルフローレンと言えば洋服をイメージする人がほとんどでしょうから、こんな時計が出ていること自体知らない人が多いかもしれません。

 

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SSにヴィンテージ加工のブラック塗装が施されているので、若干擦れているところもイカした”味”に感じることができます。

中古の弱点でもある使用感がプラスに働く良い時計なのです。

 

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こんな感じで画像が複数枚掲載されていて、もうほんとネットショッピングをしているような感じですね。

あまり人気がないのかぼくが入札した金額のまま終了かと思いきや、間際に高値更新のメールが。。

終了間際に入札があると、終了時間が5分ほど延長します。

この辺もヤフオクと一緒ですね。

ここのネットオークションでは落札手数料というものがあり、普通は出品者側だけが売上金額の数パーセントの手数料を支払うことがほとんどですが、買い手側も手数料を支払わなければならないので、最終的にちょっと割高になってしまいましたがどうしても欲しかったので落札しました。

 

 

 

 

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チュードルのサブマリーナボーイズRef.75090です。

ボーイズサイズのサブマリーナは本家ロレックスには存在しません。

画像だけで見てもトリチウム夜光が均一にいい感じのクリーム色に焼けていることが分かります。

T-SWISS-T表記なので前期文字盤。

 

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ブレスはチュードル5連の巻ブレスです。

箱・保証書もついた良個体。

これもほしいなぁと思い入札することに。

 

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ブレスは約16㎝ですが、付属品にコマは無いみたい。

ですが一枚前の写真をよく見ると、12時側のブレスがバックルに4コマ分ほど入っているのが分かります。

なので上の画像だけ見ると約16㎝ですが、バックル収納部分を含めると、推定20㎝程度はあるんじゃないかと。

下見会が無いので、画像一枚一枚よく見ないといけませんね。

こちらは終了時間の結構前から入札が多かったので、倍率が高そうな予感。

夜光がこんなきれいに焼けてるのはなかなかないので、かなり粘りましたが、終了間際からさらに入札ラッシュ。

そんなに焼けていないオールトリチウムのRef.75090の小売金額と大して変わらない金額まで上がっていったのでさすがにあきらめました。。

 

 

 

 

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はい。当店ではおなじみのIWC フリーガー Mark.12の革ベルトタイプです。

写真だけでもオールトリチウムで魚リューズであることを確認できたので相場通りの金額で落札しました。

しかし落札手数料のことをすっかり忘れていたので結局はやや割高に。

まあこちらも箱・保証書付の良個体だったので良しとします。

 

 

こんな感じの初ネットオークションでしたが、ずっとなんか敬遠していたけれど欲しいものがあれば参加してもいいなあと思いました。

下見会もないのでパッと参加しやすいですしね。

先程紹介したRef.75090のように倍率が高い商品は値段が上がりやすく、大手オークションより高い値段で落札される場合もありますので、売り手側にしたらいいことですよね。なのであまり見ない商品が集まるのかもしれません。

 

初めてネットオークションに参加して勉強したことは、とにかく熱くなりすぎないこと。

まあ至極当然のことなんですが、終了間際の入札ラッシュで熱くなりすぎてしまうと、気付いたら相場以上の値段になってしまいますので、以後参加するときには忘れないように肝に銘じておきます。

 

 

【店主の買付け備忘録】で紹介し、買付けすることができた商品はメンテナンスなど終えた後、順次当店のヤフーショッピングなどに出品していきますのでよかったらご覧になってみてください。

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